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02 幼馴染の同級生は俺宛ての郵便物に興味があるらしい
「春町雪です。心愛とは大学の同級生です」
どうやら、さっきちらっと顔の見えた子は奴の同級生らしい。茶色がかったショートボブの髪と少し眠そうに瞼の下がった目が可愛らしい。
そういえば幼馴染のプロフィールを言い忘れていたな。あいつは堀井心愛、少し長めな黒髪を後ろで一纏めにしたナチュラルポニーとシャープな輪郭が活発な印象を与える美人・・・だった筈なんだが、額が広くなって随分と幼い感じになったな。当然だが、胸元の双丘も綺麗に均されている。虚しい。
年齢は俺と同い年で・・・いや、早生まれだったな。まだ21か。詰まり大学四年生で、今年卒業する予定だった。単位が間に合えばの話だが。
「俺は冴羽柚子、22歳、無職だ。」
無職、と言う所で少し反応がある。驚きと失望が入り交じった様な反応だ。まあ、こちらとしてはどうでもいいが。
一応こうして一人暮らしが出来ている以上、金を稼ぐあてはあるのだ。ただ本当に3人を養えるほど稼いでいるわけでは無いし、心愛に金があると思われてる理由も分からない。
「そっちの子は?」
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