02 幼馴染の同級生は俺宛ての郵便物に興味があるらしい

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そう、さっき心愛が三人と言った通り、ここには心愛、春町さんと、さらにもう一人居る。いかにもお嬢様然とした、落ち着いた雰囲気の美少女だ。まあ、どうせ同級生だろう。 「私は堀井さんの同級生の」 正解 「山田・アタナシル・エスカリー・クアッドシアです」 「なんつった?」 「山田・アタナシル・エスカリー・クアッドシアです」 ループすんな。RPGのNPCじゃねえんだから。 「えーっと・・・ハーフ?」 「いえ、純日本人ですよ」 「・・・失礼かもしれないけど、なんでそんな名前に?」 「両親のおつむが弱かったからです」 それで済む話じゃないだろ・・・ そんな俺の怪訝な様子を察したのか、山田さんは説明を補足した。 「私も良く分からないんですけど、親が語感で名前考えて、市役所に持ってったら受理されたらしいです」 なんでそれ受理しちゃったんだよ市役所の役人さん。 「ちなみに、正式には『山田 アタナシルエスカリークアッドシア』と、名前部分は続けて登録されているそうです。あと、姓が『山田』で名が『アタナシル・エスカリー・クアッドシア』です」 「じゃあ普通に、山田さんって呼べば良いかな?」 「そんなつれない事言わずに、名前を呼び捨てにしても良いんですよ?」 「ただただ面倒臭えよ!」 「私とあなたの仲じゃないですか・・・」 山田さんにとって、初対面とはどういう関係なんだろう?     
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