02 幼馴染の同級生は俺宛ての郵便物に興味があるらしい

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「自己紹介も良いけど、そろそろ状況とかこれからの方針とか話さないとじゃない?」 そうこうしていると、心愛が口を挟んできた。そういえば、この状況に至るまでの顛末とか、何故自宅や他の友人宅ではなく、俺ん家に来たのかとか、全然聞いてなかったな。 「じゃあまずこれをどうするかっていう方針から決めましょう」 そう言いながら山田さんが差し出したのは、一箱のダンボール。 えいや待ってなんでお前がそれ持ってんの大体さっきまで何も持ってなかったのにいきなりんなでっかいもんどっから出したんだよいやそんなことはどうでもいい問題は中身だあの中身は不味いどうにかして開ける前にあれを奪取しないとでもどうやって女の子相手に力ずくは駄目だろいやそんなこと言ってる場合か・・・ とかなんとか思考が暴走している間に、1枚、また1枚と、まるで女の子の服を脱がすように、勿体ぶりながらゆっくりとガムテープが剥がされていく。 「何?それ」と春町さん。 よりにもよって一番純粋そうな子が興味津々である。やめて。 「さっき心愛が家主と話つけてる間にクロネコヤマトが配達に来たから、機転を利かせて私が代わりに受け取っておいたのです。雑誌だそうですけど♪」     
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