第3章 第二の殺人

1/8
前へ
/29ページ
次へ

第3章 第二の殺人

佐久間は、シャンティの裏手に回った。 店は閉まっているが、この手の電子ロックなら解除出来そうだ。 三年の時間もダテじゃない。 佐久間はロックを解除して、美里が居るであろう事務室に向かった。 美里は売上金をチェックして、常備必要な金額だけ金庫に戻し、残りをバッグに入れた。 「商売は繁盛している様だな」と、突然声がして美里は、はっと振り返った。 すると戸口に男が立っていた。 「何故入って来れたの?あんた確か…一昨日の…」と美里が怪訝な顔をすると「覚えていてくれたのか?」と佐久間は笑って「では、三年前の加島との殺しはどうだ。覚えてるだろ?」と今度は笑いが消えていた。 「三年前?…ふふっ、そうか。あの時の刑事さんだね。よくここが分かったわね。でも私は無関係だと話した筈よ」と美里は平静を装った。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加