二人のぬくもり

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♀『裕也(ゆうや)くんの誕生日』 ♂「あーそっか。えーっと、まあ、心を込めてくれれば何でもいいよ」 ♀『そんな返事じゃ困るよー。何でもいいなら、私が心を込めて履いた靴下とかになっちゃうよ?ぬくもり付きってことで』 ♂「そんなものいらねーよ。変なこと言うなよ」 ♀『え、男の人ってこういうの欲しいんじゃないの?』 ♂「欲しがるのは一部の変なやつだけ。俺は普通だ」 ♀『じゃあ普通の裕也(ゆうや)くんは何が欲しいの?あ、ちなみに私は宿題全部肩代わりしてくれる券が欲しいです』 ♂「こら。まあ、しいて言うなら、手作りケーキかな」 ♀『了解。じゃあ頑張って作るね。ちなみに何味がいい?』 ♂「チョコ一択。ビターなやつで頼む。俺はクールな男だからな」 ♀『うーん、ケーキが欲しい時点であんまりクールじゃない気がするけど…』 ♂「うるさいなー」 ♀『あ、そうだロウソク十七本用意しなきゃだね』 ♂「そんなにロウソクいらねーよ。針山みたいになっちまうだろ」 ♀『そっかー。LOVEとか文字書くスペース無くなっちゃうもんね。でも直径三メートルぐらいのケーキなら全然問題ないかも』 ♂「でかすぎだろ。それだと”ぬくもり”通り越して”暑苦しい”になるわ」     
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