10月・巨人、大鵬、卵焼き

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 地元のテレビ局などは中日ドラゴンズを野球界の主役の様な位置づけで放送することは多かったが、テレビのネットワークを牛耳っている東京の放送局は 一にも二にもプロ野球の中心は巨人であり、中日を始めセリーグ、パリーグの残りの11球団はどんなに目立とうとしても地方のローカル球団という位置づけは動かしようがなかった。 旋にとって時折東京ナイト・フレンドに登場し常連のリスナーとしてメッセージが読まれると 胸がときめいてしまう 秘密のメロディーの存在は、こうした巨人ファンが多い東京のリスナーの中では非常に珍しいと思われる、大洋ホエールズという川崎市を本拠にしている プロ野球のセントラルリーグの中では毎年Bクラスに近いローカルチームのファンだと言う事で、地方のマイナーチームを応援すると言う事で かってに連帯感や親近感を覚えるところがあったが、なぜ 大洋のファンになったのかはわからなかった。  横浜在住という地元愛だけで首都圏では珍しい大洋のファンになったとは思えなかったが、何か別の理由を持っているかもしれないと考えるしかなかった。 「みんな、巨人が優勝してよかったね。私の応援している 大洋は今年も5位に終わってしまいました。 あ~~、いつかはは巨人を破って優勝できることなんてあるのかな・・・。」  秘密のメロディーの葉書がりょうたんに読まれたのはそんな時だった。 「東京ナイト・フレンドのリスナーの中には、人数は少ないかもしれないけれど 巨人ファン以外の人もいるよな。」     
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