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「君はいつも楽しそうだ」
「楽しいよ。
だって、楽しくなくちゃ」
「……そうかい」
並べられた薬を確認するエリカ。
その中の一つを、男が摘まみ上げる。
「はは。
これは僕のだな」
「だめだよ。
お薬はちゃんと、先生の診察を受けてからじゃなきゃ。
……最近、ど？」
「ど？
と言われても、困るなぁ。
そうだね、少し忙しくはなってきたかな」
「それは……そうね。
あたしも」
「増えてるんだろう、患者。
いよいよ戦争も大詰めなんだろうか」
「その方がいいね。
詰め切っちゃえ」
「そりゃまた、大胆な事を言うな。
……時々君は、何を考えているのかわからなくなるよ」
「すっごい簡単だよ。
楽しく、幸せに。
みんな、みんながね。
これだけ」
「その幸せに至るプロセスにも、色々あるだろう。
……単刀直入に言おう。
この戦争、勝てると思うか？」
「負けると思う」
男が唖然とし、暫く小屋が沈黙に包まれる。
「…………僕だったからよかったものの、誰かに聞かれていたら処刑ものだぞ」
「あなたが聞いたんじゃない」
「そ、そうだが」
「現実的に考えて無理だよ。
最近また領土は増えつつあるみたいだけど、そもそもスタートの時点で差がつきすぎてる。
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