ep1

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次の日の朝、エリカの耳に訃報が入る。 薬屋の男が殺された。 精神の錯乱した子供が、薬屋を敵だと思い込み銃撃したのだ。 エリカは泣いた。 泣き叫んだ。 そして開業時間には泣き止み、笑顔で患者を迎えた。 __現在__ 「結局、あの人たちなんだったんだろ?」 エリカが首を傾げる。 「さあな。 まあでも、君らに攫うだけの価値があると思うやつも、それなりにいるだろうな」 「お姫様ってこと? やったぜ!」 「めんどくさいってことだ。 やってない」 エリカのことと、流石に俺が疲れたのもあって、適当な民家の中で一旦休憩することにした。 誰も異議は唱えなかった。 俺も、休めるなら休めるだけ休みたい。 「ところで、どうして俺は縄で縛られてるんだ?」 シャリスがフンと鼻で笑う。 「エリカと同じ目にあわせてやると言っただろう?」 「……そりゃどうも」 案外シャリスは冗談めいたことが好きだ。 よく、エリカと何事かを言い合っては、声を上げて笑っている。 まあ大抵はこのようにして俺が笑いの題材にされるのだが、そこまで悪い気はしない。 シャリスは、テフとニルにはあまり口を利かない。 「おーい、テフ先生。 君が頼りだ。 こっちに来て縄を解いとくれ」 少しだけテフが振り向き、目が合う。     
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