ep1

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「おかしくさせたのはお前らさ。 そしておかしくさせさせたのが我々人類の罪だ」 所々崩れた塀を跨いで、電信柱の隣のお宅にお邪魔する。 この様子じゃ誰も住み着いていないだろう。 垣根を乗り越え、家の庭を次々と継いで、病院に接近する。 よし、射程圏内。 多分バレてない。 松の模様に開けられた穴から覗き、敵を視認する。 まずは二階の敵からだ。 俺の頭に入れられたチップが演算する。 座標の割り出し。 オートエイムモード。 一旦顔を引っ込め銃口だけを穴から出し、射撃。 普通の銃弾とは違う、麻酔針特有の破裂音。 衝撃。 叫び声。 直ぐに見当違いの場所が銃撃し返される。 別の穴からまた捕捉、射撃。 静かになった。 『…………そうやって、私達を殺したんだな』 「……………………鮮やかだろ?」 『糞野郎』 病院の玄関口から何人か出て来る。 音を出してくれるなら楽勝だ。 向こうを見る必要すらない。 演算、射撃、射撃、射撃。 また静かになった。 暫く待ってみたが、物音がしない。 正面入口から、堂々と来院する。 「診察券はどこにやったかな」 『喋るな馬鹿! まだ奴らが中に残っていたらどうする』 「どうとでもなるさ」 わざと音を立てて走り回る。 「おーい誰かいるぅ? エリカさんの面会に来たんですけどぉー!」     
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