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「確かに好奇心でやりたくなってしまうのはわかるよ。でもバッタは脚で飛ぶことができる。それはバッタがいろいろな外敵から逃げることができるためだけではなくてな、生まれたときから持ってる生きる希望だよ。それをお前は奪ったんだよ。それがもし人だったら大変なことになる。でもバッタだからといって許されるわけじゃない。命は同じじだからな。」
「・・・・」
僕は黙っていた。黙るというより何も言えなかった。自分のしたことは悪いことだが、あの父がそこまで言う理由がわからなかった。
そのまま父はなにも言わずに家に入っていった。
その夜の食卓はいつもと変わらず静かだった。だが重苦しい空気が流れていた。
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