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「つか……なにこれ。びっくりするくらい真っ白なんだけど……」
ついでに一人きりだという事実を前に自然と独り言は続く。
まず疑問としてここはどこなのか。そして何故俺がここにいるのかだ。
「なんか、あれだな。あの…………なんか振ると雪降ってるみたいに見えるアレみたいだな」
だが、何処を見ても雪のように真っ白な景色を前に感じるのは一種の虚無感だけだ。
この先このままならば、俺は一体どうなるのか。といった不安。それはやはりいくら冷静を保っていても考えてしまう。
「いや、こういうのは考えちゃダメだ。取りあえず何かないか探索するくらいしか……ないよな?」
そう言いつつ俺はこの場を動くことを決意した。
何事も動かなきゃ始まらないことを知っているからだ。
「それにしても、本当に『白い』の以外なんもないなぁ……」
こうして歩いてみても、視界に入るのは降り注ぐ「白」と降り積もった「白」何かある気配すら無い。
―――………と、思っていた。
「おわっ!?」
突然、俺の視界に入ったのは、なんと俺くらいの年齢の、倒れて眠っている少女だった。
危うく踏みそうになったのを何とか堪えて少女の足元の方へ尻もちをつく形で勢いを殺す。
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