もみの木

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「嫌だよ、寒いもん。はやく家に帰って鍋でも食べてあったまりたい。一人分しか材料買ってないんだけど、まだスーパー間に合うかな」  史弥が手を差し出すから、車までの道のりの短い時間、温もりを求めて互いの手を重ねて歩いた。    私達は兄妹でもなく、親戚でもないただの他人。だから、これから何にだってなれるらしい。  ―Merry Christmas!―
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