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俊さんがシャンパンの栓を、噴き出さない様に器用に抜き、それぞれのグラスに注いでいく。
2人でグラスを合わせる。
「「メリー、クリスマス」」
グラスがチンと透明な音を立てる。
グラスを傾ければ、よく冷えたシャンパンの細かな泡が口の中で弾ける。
「そう言えば、コレ。」
俺はプレゼントの赤と緑のリボンのついた箱を取り出す。
「じゃあ、僕からも」
俊さんもプレゼントを用意してくれてたんだ。
2人でプレゼントを交換する。
「あ、コレ欲しかったヤツ! 俊さん、嬉しい。ありがとう」
「へー、これは零らしいな。いいね。ありがとう、嬉しいよ」
「じゃあ、改めてメリークリスマス」「メリークリスマス」
再びグラスを合わせて泡を飲み込むと、特有の甘い香りが鼻腔を抜けていく。
「可愛い零、僕の恋人になってくれてありがとう。すごく嬉しいよ。僕は、こんな嬉しいクリスマスを過ごせる日が来るなんて思ってもいなかったよ」
「俺も、俊さんとクリスマスを迎えられるなんて夢のようだ」
「愛してるよ」
「俺も…、俊さんを…愛してる」
いつの間にか、グラスを置いた俊さんが、俺の手からグラスを受け取りテーブルに置く。
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