私、悪く無いもん!

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そんなことを知らない永和は、公彬との連絡が取れなくなり、イライラと当たるようになっていった。 精神科への転科も本決まりとなったからにはと、兼ねてから考えていたことを実行に移すことにした。 窓の高さは1.2m。 1mちょっとの巾の避難路の外側にもコンクリート製のフェンスがある。 でも、やらないと公彬には会えない。 そして、永和は五階の窓から身を投げた。 ただ、公彬に会いたい一心からの行動だった。 幸い、樹木がクッションになって、大きな怪我にはならなかったけど、全身が痛くて指1本も動かせない。 飛び降りと同時に精神科への病棟へと転科になっていた。 病室は4人部屋。何かと気になることが多くて、2人部屋への移動をお願いしたら、 「部屋が空いたらね。」 って、軽くあしらわれる。 痛みは日毎に楽にはなって来たけれど、 ここでは、何もして貰えない。 有るのは、検査とカウンセリングとリハビリ。
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