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ある国は、昔から代々続く王家が統治していたという。その国は、非常に繁栄していて作物もよく育ち、貿易も盛んであった。
その国を治める国王は、妻との間に息子と娘がいた。
国王は、ある時貿易の交渉にきた、隣の国の商人の女に一目惚れをしてしまった。
そこからというもの国王は、その女に国の金を使い込んでしまい、安定していた国は、瞬く間に崩壊していった。
民衆たちは、国の崩壊の原因が国王の女遊びだとわかると国王家を襲い始めた。
国王は、磔の刑にされ、火あぶりにされ殺された。民衆の怒りは、治らず次の標的は、国王の妻、息子、娘へと向かっていった。
妻は、子供を連れてただひたすらに逃げた。
しかし、民衆たちはありとあらゆる手を使って妻と息子を探し出し殺した。
だが、娘だけは、いくら探しても見つからなかった。
その後、娘がどうなったか知る者は、誰一人いないという。
数十年後
町外れの介護施設で自分のことを多くは語らない、品の良いおばあさんが息を引き取ったという。
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