風邪から始まる嵐の予感

29/31
前へ
/136ページ
次へ
side 陽介 気持ちよくない訳ではない。 しかし、先までの口内に走った痺れるような快感とは違い乳首への愛撫はこそばゆく感じた。 「何か五十嵐先輩、赤ちゃんみたいですね」 乳首を執着に吸う五十嵐先輩の姿を目の前に、俺はくすりと笑ってしまう。 彼女がよく胸の愛撫時に頭を撫でてきたが今ならその気持ちか分かる。これが母性の目覚めか。 「余裕そうだが下はきっちり反応してるな」 「んっ……いきなり握らないでください。そりゃあんなエロいキスされたら誰でもこうなりますよ」 無遠慮にタマごと俺のペニスを握る五十嵐先輩。布越しとはいえ男の一番弱い部分を刺激され、俺の下半身は待ってましたとばかりに反応を示す。 やわやわとペニスを弄びつつ五十嵐先輩はまた吸われて赤みを増した乳首に舌を絡める。 下半身の刺激のせいかこそばゆいだけだった乳首がぴりりと快感を覚え、その刺激はペニスへと降りた。なんだこれ、快楽の無限ループかよ。 「……あッ、せんぱ、下キツイです」 痛いくらい()ちあがりはじめたペニスを下着が抑えつけ正直きつい。脱ぎたいとねだるように五十嵐先輩に伝えれば、先輩の手が俺の下着へと差し込まれた。 そのまま下着とズボンを一気に下げられ、俺だけが裸に近い状態で五十嵐先輩の目に晒された。 先輩の視線が痛いほど俺の身体に注がれる。 自分でねだったとは言え恥ずかしくなりふいと五十嵐先輩から目線を反らした。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1019人が本棚に入れています
本棚に追加