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「うんと苛められてぐっずぐずな蕩けちゃう感じってどうかなあ」
「それは事後的な?ここで陽介食っていいって話なら俺のるわ」
カメラを構えていた江西が安江の言葉にオスの顔を覗かせた。
普段から冗談半分、本気半分でこういう話をする二人だ。今がどちらなのか見分けがつかない。
「ちょっとお!かずっちがそんなこと言うからよーちゃん怖がってるよー」
「んだ、違うのか」
「よーちゃんの色気だだもれ事後の写真なんて他人に渡す訳ないじゃーん」
ちがうのかとホッとする反面、俺の事後を知っている風にものを言うなと苛立ちも湧く。
結局は俺の演技力でカバーをしなければいけないのだろう。どうしたもんかと目を伏せた。
「別にエッチな事しなくてもぐずぐずにしてあげるからよーちゃんは心配いらないよ」
腹部にかかる重みに伏せた目を開けば、可愛らしく笑う安江が馬乗りで怖い事を言ってきた。
何一つ安心できる要素がないのだが、俺に逃れる術などない。
わきわきと手を動かしながら、ゆっくりと両手を俺におろす安江の動作がさらに恐怖心を煽った。
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