日常と化した異常

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「近々でこなさなきゃ行けないのが今季の委員会と部活への予算提示と……先生達に顧問の依頼もしなきゃか」 湯気のたつコーヒーを口に含み落ち着いたのか、安江は一つずつ頭を整理していく。 俺も熱いうちにカップに口をつけると、芳ばしいコーヒーの香りに疲れが癒された。 「よし、きーめた!」 カップから顔をあげた安江の大声に室内にいる全員がそちらへと顔をむけた。 「今週のお仕事内容を各自におとすねー」 ファイルとにらめっこをしながら取っていたメモを片手にピョンと席をたちあがる安江。 室内にいる者みなが今日も可愛らしいと内心微笑んだ。 「予算の振り分けをかずっち、前年度の予算の比較や活動成績の確認もあるから補佐二人はかずっちのお手伝いよろしくう」 「顧問の依頼は文面で学園長に提出でいいからすぐる1人で大丈夫かな?」 「あとよーちゃんは引き続き礼状の作成とぼくがアメリカ行ってる間の書類の最終チェック、トラブルの対応おねがいねー」 すらすらと指示をする安江にそれぞれ返事を返しさっそく自身に任された仕事に取りかかる。 俺もコーヒーを脇へ避け書き途中の便箋に向き直おった。 「あ、よーちゃん!」 まだ話が終わっていなかったらしく安江に名前を呼ばれそちらに視線をもどした。 「来週から新歓の準備も本格的になるし、人気投票の準備もあるから、空いてる時間で一年生の役員候補ピックアップしておいてくれる?」 忙しいのにごめんねー、と申し訳なさそうにくりくりの目を潤まされては断れない。 実際、一週間でこなす仕事内容ではないが俺は了解としゅんと耳を垂らす(本当には見えないが)安江に返事を返した。 この一週間、トラブルだけは避けたいものだ。
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