友情に勝る欲情

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「じゃあ陽介いい案あるのかよ」 ブスくれた顔の江西はバッサリ斬った俺に絡むように聞いた。 いい案があれば早々に話し合いを終わらせてるわ。 「いっそ皆で青春ぽく河辺で缶蹴りでもするか?」 あまりにも決まらないので投げやりに案にもならない事をいってみた。 ねーだろ、と突っ込まれるのを待っていたのに江西は訝しげに眉を寄せている。隣の安江も首をかしげ、上岡もまた何か考え込んでいた。 「え、もしかして缶蹴りしらないのか?」 三人の意外な反応に俺は目を丸くした。 確かに育ちのいい三人が幼少時代に外で缶蹴りをしている姿は想像がつかない。 そう考えるとここの学園の生徒は庶民の遊びなど知らないんではないか。 缶蹴りどころか鬼ごっことかも知らなそうである。 「ありだな」 三人が未だ缶蹴りが何なのか分からないでいる中、俺の脳裏にある案が浮かんだ。
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