友情に勝る欲情

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「みんな鬼ごっこ楽しめたー??」 「僕すぐに捕まっちゃったよお、みんな激しいから着物もぐっちゃぐちゃになっちゃった」 講堂の袖裏に戻ると安江のタックルにお出迎えされた。 一緒にいない上岡に首を傾げた安江に適当な言い訳をし進行を進めるよう促せば、ピョンピョンと壇上に駆けていった。 「お願い事は個々で常識の範囲内ですることー」 「嫌がる事したらダメダメだよお」 その後も穏やかに進み無事新歓が終わった。 途中で戻ってきた上岡も加わり片付けの段取りを業者に指示を出す。 上岡の視線がゲーム前とは違っているのは気づいていた。だが俺としてはさっきまでの行為は忘れたい記憶の為、敢えて気づかぬふりをする。 あれはお互い気の迷いだ。 上岡には悪いが俺の中でそう消化した。
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