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「寮内の説明は以上です。困った事がありましたら入り口横に管理会社の方が常時おりますのでそちらに伺ってください」
その後なんとか寮の案内を終えた。
この20分足らずで疲れからどっと老け込んだ気がする。
「だーから!俺の前でその笑い方やめろって!!俺はここの生徒と違ってお前の事理解してやれるぞ!」
案内中もずっとこの調子で絡まれたが、「そうですね、ありがとうございます」とながし続けている。
それをかわされてると分からないらしい高良田はバカデカボイスをその度に出した。
「いいってことよ!俺と陽介の仲だろ!!」
どんな仲だというのだ。
しつこく聞かれたので名前を教えれば許可なく呼び捨てにしてくる。正直仲など深めたくもない。
「では明日、学内の案内も致しますので放課後は教室で待っていてください。朝は職員室にお願いします」
俺は、同じ空間にいるのも限界で必要事項を伝え早々に自室へと退散した。
これほど明日の登校が憂鬱に感じたのは政央学園に通い始めて初である。
ぶんぶんと後ろで肩が外れる勢いで手をふる高良田にバレぬように俺は大きくため息を吐いた。
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