天使の名の悪魔

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Side  陽介 何やってるんだ俺は。 何やってるんだ俺は……。 何やらかしてんだ俺は!!! 江西に抱きついた高良田を目の前にした時、憎悪か嫉妬か名前の分からぬ感情が沸き上がった。 こめかみに青い静脈が怒張し、目は高良田を蔑む。 何でこんな感情が込み上げるか自身で理解できず、それが余計に俺を苛立たせる。 「そんな苦しそうな顔するくらいなら、全部吐き出しちまえばいいだろ」 自分は江西のすべてを受け入れられる、とでも言いたげな高良田が腹立だしい。けどそれ以上に、高良田の腰に腕を回そうとする江西の姿にショックを受けた。 俺がショックを受ける資格などない。友人である事を望むのならば、この場を気付かれないように去るべきだ。 しかし、俺の手は江西へと伸びていた。 気づけば先まで高良田が居た位置に俺はいた。 ああ、俺は本当に何をやらかしてんだ。
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