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寮までの帰り道、俺たち四人は女子高生さながらに高良田の悪口に花を咲かせた。
「もう僕ほんとあいつ嫌だあ」
唇を尖らせぷりぷりと怒る安江の姿はさながらと言うより、女子高生そのものだ。
慰めるように江西の頭を撫でる上岡が自然と彼氏に見える。
「いい加減仕事に支障が出てきそうだな」
上岡の言葉に頷く江西に同調し俺も頷く。
そのうち生徒会室に入り浸りそうで恐ろしい。
「今日はたまたま八代先生が通りかかってくれたけど、ほんと対策考えなきゃだな」
先の事を考えると憂鬱で、癒しを求め俺も安江のふわふわの髪を撫でた。
くすぐったそうに目を細め見上げる安江が可愛らしい。
安江も大概な性格の持ち主だが、高良田に比べれば天使と悪魔の差だ。名は体を表すというが性格までもは表してくれないらしい。
高良田は大人になる前に改名をしたほうが賢明かもな。
「よーちゃん、もっといっぱいしてえ」
前言撤回。
やはり安江も小悪魔だ。
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