第1章

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する事もできませんと篠田が言い、今回は刑事局長の匿名捜査官として御協力しますと話したのです、この調書の中に立花刑事の手帳の事は何も書いてありませんがと言うと、手帳で、 すか、 押収物にはないようですねと言うので、娘さんが形見にもっていたんですよ、それを分析した結果その手帳に書いてあった、数字がひき逃げ事故、立花刑事が射殺された場所、神流会、 組長の溺死した場所の緯度、経度ではないかと思われるのですとその数字を教えて、晴海の緯度と経度だけは除いたのです、そうですか、立花刑事はひき逃げ事故と当時の麻薬密輸入、 増収賄が繋がっていると思っていたんですねなぜ警察に手帳が渡らなかったのでしょうと言うので、 警察の中にも神流会とつながっている人間がいたのでしょう、それで奥さんに警察に知られないようにと渡したのかも知れません、この調書をみますと立花刑事は戦時中は海軍の少尉、 だったとあります、船に乗っていたのなら緯度経度には詳しいはずです、それを書き残したとおもわれますと言ったのです、新宿署の八代と言う刑事と日本興業の鬼頭とは繋がってい、 ます、 昨日さつそく鬼頭の配下に脅かされましたよ、久保田刑事局長の知り合いだと言ったら、驚いて立ち去りましたが、その近辺に八代がいたのです、リークしているのはあんただろうと、     
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