0人が本棚に入れています
本棚に追加
「「え…えへへ~…」」
二人はサンタの白い手袋に髪をフワッとなでられ上機嫌だ。さらに言うならミカミは狼だからなのか撫でられる度にフニャッとした笑顔をしている。
部屋を出る前にルフェの少し怖い笑顔を見ていたので心配していたが。
よかった~。これが目的だったんだなー。と山田はしみじみと感じる
『ピロポンポンポンポ~ン♪』
変な音と共にコンビニの扉が開く。中からは白い髪に編み込みが特徴的な中学生くらいの男の子が無表情で出てきた。
誰だろう…。山田が黒いコンビニ制服の似合わない、綺麗な顔立ちの青年を見つめていると。
青年がパッと山田を見る。
その見つめる目は目を見つめているわけではなく無表情で特に何かを考えてるように見えない…。でも、自然と怖いというような印象は受けなかった。
「先輩、だめっす。仕事中はちゃんとお仕事っすよ。」
以外にもフランクに語尾に「っす」と付ける青年は、表情を変えず少し高めの声でサンタに話している。
コクリ…。
サンタは、「おひげー!」と二人の子どもに髭を引っ張られたまま、顔だけ入り口の青年の方に向けてうなづき、ポケットから少し大きめの紙を渡した。
「え…くれるのー?」
「これなぁに?」
最初のコメントを投稿しよう!