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手を繋いで車道と反対側を歩かされているミカミとマーリンはビックリして手を繋いでいる山田の顔を見上げる。その顔には疑いなど一切なく純真無垢なキラキラしていた。
「もちろん!。だって、今日はクリスマスだよ~?」
「あ、うん……クリスマス…。」
「うん…。」
?!。え…またテンションが下がっちゃったよ?!。
山田がおろおろとしているとすでにすぐそこには、ファミリーセブンが見えてきていた。
二人はうつむいてとぼとぼと歩いていたのだがコンビニが近くなって何かに気づく。そして…急に顔をあげてその何かに走り出した。
「サンタさんーー!!」
へ…?
山田が驚いて視線を向けると、コンビニの入り口付近にサンタの服を着た妙にひょろい…呼び子が立っている。
ミカミは狼男の脚力をフルで使い、吹っ飛ぶように走る。
カ…カミくん速い!…じゃなくてっ!
「あ!あれはコンビニの客寄せだからだめだよー!」
「ぐっ……ふぉっ……」
ミカミへの制止の声は届かず、すっ飛んできたミカミに抱きつかれるようにお腹のみぞを攻撃されたサンタは、なんとも言えない微妙な声を出す。
あれ…この声、ルフェさん…?笑。
聞きなれた声に山田はひょろいサンタの正体をつきとめる。
「サンタさん~~!!!」
「あ、まーちゃん!」
第二陣は容赦なく首に飛びついた。
「うっ…!」
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