世界

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何度も同じ事を繰り返し、僕の周りには様々な機械が置かれていた。 何に使うのかはよく分からないけど、この全てが僕の命を繋いでいるという事だけは知ってる。 「今日も来たよー!たっ君!」 生きているのか、生かされているのか分からなくなっても京香は来てくれた。 「今日はね…じゃーん!こんなの持って来た!」 鞄から取り出されたのは2つの指輪だった。 「これから結婚式の予習しよ!じゃないと本番で緊張しちゃうから!」 結婚式か…京香と結婚出来たらどんなに幸せだろう。 「えーっと…んー…?結婚式って何するんだろうね?」 何も調べないで来たんだろう。京香らしい。思いついたからやってみる、いつもそうだから。 「とりあえず、せっかく持って来たから指輪の交換ね!」 動かなくなった僕の腕をそっと布団から出して手を取った。 「細いね…細い…」 必死に笑顔を作っていても目からは涙が流れ落ちている。 それでもやめようとはせず、僕の指に指輪をはめてくれた。 「交換だよ?交換。私からはあげたから、あとはたっ君から!待ってるから私!」 ありがとう京香。 でもね、待っていてくれなくていいんだ。 もう来てくれなくていいんだ。 僕はもう充分幸せを貰った。ありがとう京香。 後は京香が幸せになってくれたら僕は何もいらないよ。
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