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--ご応募ありがとうございます。お手数ですが直接電話にてお話ししたいので、今度は「スカイプフォン」というアプリをダウンロードして、こちらにIDを記載願います。
なるほど、手が込んでいる。
素直に今度はスカイプフォンをインストールし、IDをテレグラムで送信する。
このあたりはパソコンオタクの玉田にとって造作もない。
ものの1分もたたないうちに、今度はスカイプフォンの電話が鳴り出し、慌てて電話を受ける。
--どうも、ヒロと申します。この度はご応募ありがとうございます。早速ですが、お仕事の説明の前に、あなた様の身元の確認をさせて下さい。
どうやら20代の若者のようだ。賢そうな話し口調からはとても犯罪者とは思えない。
言われるがままに免許証の写真、免許証を手にしている自分の顔写真、自宅の表札の前で撮影した自分の写真等をテレグラムに送信させられた。
--大変お手数をお掛けしました。ではお仕事の内容のお話しをさせていただきます。
そう言って、相手は淡々と話を進める。
--今回のお仕事は、事前に我々の電話係が警察を装って、あなたのキャッシュカードが被害リストに載っているので確認したい、係の者を行かせるので確認させてほしい。キャッシュカードを警察が直接回収する事は出来ないので、係の者が確認した後、指定の封筒に入れて送付して欲しい。というアポを取ります。
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