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学くんは高校に入ってすぐバイトを始めたらしく、もうすぐ一年が経つとのことだった。
仕事もてきぱきしているのに丁寧だし、私がまごついているときもさりげなくサポートしてくれる。
スタッフからもお客さんからも慕われるアイドルで王子様みたいな学くんに、私がドキドキするようになるまでそんなに時間はかからなかった。
中学も高校も共学で、男子は普通に身近にいたけれど、学くんみたいに優しくて楽しくて、積極的に話しかけてくれるような男の子なんていなかった。いたのかもしれないけれど、私の瞳に映りこんできた人は一人もいなかった。
次第に仲良くなった私たちは、連絡先を交換し、休みの日や学校にいるときも他愛のないラインを楽しむようになった。
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