19人が本棚に入れています
本棚に追加
「ところで真来さん、この後お時間ありますか?」
店に帰るなり眞言さんに言われる。
「えっ?」
今日は臨時休業にしていた。
まだ明るいが、時間は5時になろうとしていた。
あとは片付けて帰るだけだ。
壬言さんは駐車場に車を置きにいっていた。
「真来さん、いや、真来ちゃんと2人きりがいいんです」
ええええ?!
あんぐりと口を開けわたわたしていると、不自然に固まったまま、戻ってきた壬言さんをちらりと見る。
「あのっ、あのっ、お仕事の区切りが着いたお食事」
お食事会なら玖美さんも誘って改めて、と言おうとしたけれど、眞言さんにグイッと肩を抱き寄せられた。
「真来ちゃんと2人きりがいいんです」
もう一度言われた。
どどどうしよう、唐突な展開に、パニクる。
最初のコメントを投稿しよう!