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主人の言葉通り、このまま本当に一時の幸せを楽しんでいいのか、それとも、静かに息をひきとるの待つ方がいいのか。
しかし、その答えはいくら考えても出てこず、ベットに入ると目をつむった。
そして、もし、またあの夢の世界に行けたのなら、その答えが見つかるかもしれないと思い、夢の世界へ行けることを願い、眠りについた。
しばらくすると、誰かに揺り起こされる感覚を覚え、美恵子は目を開けた。
そこは、昨日夢の中で急な眠気に襲われ、そのまま眠りについてしまった食堂であった。
「美恵子、美恵子?」
その声の方を向くと、紀香が立っていた。
「あんたまさか、あの後ずっとここで寝てたの?」
呆れた顔をして言う紀香に、またあの夢の中へ来れたことを美恵子は確信をした。
「う、うん、そうみたい。」
昨日とは違い、既に一度紀香と会っていたため、美恵子はしれっと返事をした。
「まぁーいいわ。
それより、あんた次講義じゃなかったっけ?
さっき、拓哉くんにあった時、席取っとくから美恵子に会ったら伝えといてくれって言われたの。」
美恵子にとって、まさかこれほどまで早く拓哉と再会できるとは思っていなかったが、これからの自分がどう生きていくかを確認するためにも、再会が早いに越したことはなかった。
「ありがとう。
ちなみになんだけど、次の講義ってどこだっけ?」
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