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何もかも変わってしまった自分に驚き、手鏡が手から滑り落ちる。
変わっていなかったのは、古びたパジャマだけだった。
老婆ならぬ、若かりし女性は、ここまでくると、夢であるに違いないと思い、今一度ベットに入った。
ベットに入り、十分ほどたっただろうか、何も変化が起きない。
二十分たっても変わらなかった。
まだもう少しと思っていると、先程の拓哉とかいう青年が部屋に入ってきた。
「おい、まだ寝てんのかよ。
俺は先に大学行ってるからな。」
そう言うと、部屋から出ていった。
"大学?"
女性には何を言っているのか分からず、拓哉が外に出ていく気配を感じて、ベットから再び起き上がった。
「なんだろう。本当にこれは夢なんだろうか?」
女性はそっと部屋の窓から外を見てみた。
そこは、確かに日本なのだろうが知らない景色が広がっていた。
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