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とにかく、異性の自分が現れた、という現実を目の前にして、近所のスーパーで、女性特有の身の回りの品だとかを友人たちと一緒に購入しに行くことに決めた。
「今日は学校はおやすみね、結局」
「二段ベッドが要るなあ」
「お前が決めるなよ」
「じゃあ、この雅美ちゃんと望月クン、今日から添い寝するつもり?」
「何! 添い寝だと! ゆ、許さん! 断じて許さあああん」
「まあ、落ち着けえぐっちゃん。ここは公共の場所だからな、どうどう」
「こ、これが落ち着いていられよか! 断じて二段ベッドにするんだ、いいか望月ィ! バイト代だってしこたま余ってるだろうがお前は、あー? 男女席を同じうせず」
「おい、いつの生まれだ」
「本当は部屋を分けるべきでしょうけど、一部屋じゃあこれしかしょうがない、ってワケ」
「待て、勝手に……」
「いいから払え、おとなしく」
「3万8千円に消費税と送料……とほほ……」
「スナック菓子ぐらいなら差し入れしちゃる、飢えるこたあない、心配するな。なあ、泣くな望月」
「……」
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