1話 朝っぱらから何の騒ぎだ!!

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 かくして、急遽家具売り場で高額な二段ベッドと、香枚井高等学校の女子制服やカジュアルや、なんじゃかんじゃを買う羽目になり、オレはベッドの上段、彼女はベッドの下段で眠ることになった。つまり、二段ベッドの階段の所有権は彼女にあり、絶対にオレを夜な夜な着地させない、間違いを起こさせないように、オレの知らないところで、オレの知らない生活の段取りが、オレの許可なくちゃっちゃと決定づけられていった。 「何だか、急ににぎやかになったよね」 「ええ、まあね」 「何他人行儀になってんの雅美!」 「あ、秋本さん?」 「美也子でいいわよ別に、堅くなんないで、リラーックス」 「は、ははは……リラックスねえ」 「友達、まだでしょ。なってあげてもいいよ」 「本当? あ、どうも、照れるなあ」  夜は更けた。みんなは帰った。夜、美也子のパジャマに着替えた異性のオレが、ユニットバスの折り戸を開いてこちらに歩いてきた。 「ねー雅美さん」 「んだよ」 「変なことしないでしょうね」 「お前に欲情するのは、ひいては、異性のオレに欲情するのと同じ。だから自慰行為と変わらん。興味ないね」 「うそばっかり」 「って、お前ー!」 「何顔赤くしてムキんなってんのよ。ガキー、子供ー」 「あー、くそ、もう寝る!」 「あ、そ、おやすみ、片割れ」 「か、片割れって……」 「はしご、取るわよ」 「とれよ勝手に」 「変なことしたら、下から刺してやる」 「あぶねえなあ」     
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