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「こっちが訊きたいって」
「親が同じで子供がひとりだったら、生年月日が同じなはずネエじゃねーか。だいたい……」
呼び鈴が鳴った。これは非常にまずい! ど、どう説明すれば……。
呼び鈴が鳴っている。彼はいったい、私をどうするつもりなんだろう……。
「のぞいて見てごらんなさいよー、ダレが来てんのよー」
「……」
江口、吉沢、しかも美也子まで……ああ、よりによってこんな時にあいつらああー!
「いったい、ダレ?」
「えぐっちゃんと、ヨッシーと、みやこ」
「あ、あたしメチャ×2知ってるううー!」
「でも彼らはお前のこと、多分知らないと……」
「えー、なんでよー! 私の友達じゃんかー!」
『いねえのかー』 ダン! ダンダン!
「はああい! ドアを叩くなっつーの、ったく!」
逃げ場をふさがれて、ベランダは無いし、トイレだってすぐにバレる……クローゼットしかない。ここへ彼女を押し込めるしか……。
「ご、ごめん!」
「おわ! いったー! 何すんのさー!」
「しーっつ! 隠れろ! いいから、さあ!」
「入れ? って、なにここ! 狭いし汚いし! いいワケないってばー! な、納得できーん! むぎゅ」
「とりあえず押し込めて……」
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