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「……くっ」
楠ノ瀬の唇に導かれるように、俺は精を放った。
「はぁはぁ……はぁ」
精液だけでなく生気まで全て絞りとられてしまったのではないかと思うほどの強烈な虚脱感に襲われる。
肩で息をしながら、俺は楠ノ瀬の様子を伺った。
彼女は白い喉をごくりと大きく動かして、俺が口内に放った精をひと思いに呑み下した。
「ぉ……おぃ」
俺は彼女に声を掛けようとしたが、やはり声が出ない。
「……喋れる?」
自分の手の甲で軽く口元を拭った楠ノ瀬が、俺の顔を見つめながら尋ねてくる。
俺は無言で首を振った。
「そう……」
彼女が目を伏せて下を向く。
「じゃあ……」
楠ノ瀬の手が、萎えた俺のモノを再び掴んだ。
「もう一回、するね」
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