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ぼくの表情を見て驚愕し、それから舌打ちをして生徒会役員の生徒は「あんた馬鹿だろう。」と呟いた。
何故そんなことをいうのだろう。
だって彼がやったんだろう。
こんなに嬉しいことはない。
彼は僕に少なくとも執着はしてくれているってことなのだ。
教育実習なんてと思っていたけれど、ここにきて最高のプレゼントをもらった気分だ。
首筋を撫でるが何の違和感もない。
けれど、あの子たちが言う通りであればここに彼とぼくとの愛の証があるのだろう。
横にいる彼を見ると、彼も嬉しそうに笑顔を浮かべていた。
きっと先ほどの話は本当なのだろう。
もう一度首筋を触って
「ありがとう。」
と囁くと初めて彼がぼくを抱きしめてくれた。
了
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