僕はしばしば、泣く

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「おいおい、晴彦大丈夫かよ」  隆がスマートにハンカチを出して、僕に差し出してくれた。 「ご、めん。ありがとう。…ハンカチなんて普段持ってるような奴だったっけ」 「まぁな。俺も職が変わってあんましラフな格好もできなくなったし。慣れねぇな」  僕はその時顔を上げ、今日初めてまともに隆を見た。 そんな彼は、いつものカジュアルなジャケット姿ではなく、 私服だが珍しく襟のついた白いシャツを着ており、よく似合っていた。  一瞬、ある思いが湧いたがすぐにかき消し、最後の一切れに手を伸ばした。
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