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最初は気づいてはいなかった。
きづいたのは先週の火曜日の午後、いつもは見ない遠くの空を見上げた時だ。
青かった。鮮やかだった。
いつもは感じないその「色」を感じたことで自分がいつもとは違う火曜日を過ごしていることにきづいてしまった。
いやな気分はしていない、むしろいつもは感じるのは皆無なこの感覚に興味を抱いている
。毎日、いや毎秒この感覚にいることができればどんなに楽しいだろうかと。
たかしは、その事実をかみしめながら、目線をいつもと同じように落とし、横断歩道の白線の上だけを歩いている。
今日の夜は何をしよう、いままでに無い発想が脳裏をよぎった。
本当に初めてのことだったので、たかしは戸惑いながら歩みを一定にすることに一瞬気をとられた。
明らかに自分が変わっている。
いや、変わっていた事に先週の火曜日から気づきだしたというべきだ。
たかしは、その事実に戸惑いながらも先週の火曜日に起こった新しい自分へ変化した理由を探す事を当面の目標にすることにした。
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