第一章 『12月、雪、再会』

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 季節は12月に入り、最近平均気温がグンと下がり、一階の出入り口から外に出ると、冷たい風が全身を包む。  何だか鼻がムズムズしてクシュンッとくしゃみをし、白いノーカラーコートを羽織ると、私は社員駐車場に止めてある自分の車を目指し、早足で向かった。  デパート外壁には、オレンジ色のイルミネーションがツリーのように伸びていて、近くには可愛らしいサンタやトナカイのキャラクターもキラキラ光っている。そう、季節はもうすぐクリスマス。
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