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俺は今まで自分の殻に閉じこもったままで、交友関係を広げることなど一切したことがなかったが、誰かと仲良くなれることが、今は嬉しい。
友達って、彼女って、素敵なんだな……周りが当たり前のように思っていることに今頃気が付いても、きっとまだ遅くはない。
「一君、山岡君と何話してたの?」
「大したことじゃないよ。気にしないで」
不思議そうにする驛さんに、これ以上変に思われぬよう振舞っていると、遅れて部屋に入って来た山岡がにんまり微笑む。
何あの顔、初めて見た。山岡こそ、あんな顔するんだ。お互い様だな。
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