最終章 『5月、君に、伝える』

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 鮎原さんから鎌堂、そして自分の順に送ってもらうことになっており、車内には驛さんと二人きり。 「今日楽しかったね。行って良かった」 「そうだね、驛さん楽しそうだったもんね。俺も楽しかった」  夕日に向かって車は走り、車内が日に照らされ、驛さんの暗い髪の毛が黄色く色付いていて美しい。 「そういえば昨日両親が旅行から帰ってきて、一君にもお土産があるんだ」 「俺にもお土産……って、両親俺のこと知ってるの?」
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