最終章 『5月、君に、伝える』

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「あと……一君、鎌堂君に俺は結婚できない、みたいなこと山岡君の式の時に言ってたよね」 「言ってた気もするね」 「それって……力を持っているから?」 「うん、そうだと思う」  でも、こうやって驛さんと付き合うようになってから、考え方も少しずつ変わってきて、驛さんと結婚なんて今すぐはまだ考えられないけれど、何でもこの力のせいにして、全てをネガティブだけに考えるのはやめた方がいいと思った。 「私……思うんだ。私は本人じゃないから辛さを全て理解してあげることはできなくても、きっと分かって寄り添ってくれる人って、いると思う」
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