3人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
(何とか唯に今のオレのことについては理解してもらえた。だけど…ここまで振り返ってみたものの…オレ不良らしいこと一切してなくねぇか?ど~すんだよ、このままじゃ口だけデカい男の烙印押されるのも時間の問題だぞコラァ!)
『頭なんて抱え込んで…らしくないよ、壊斗。』
「いや、レイカ。これはオレにとってめちゃくちゃ深刻な問題なのだよ、フフ…」
『そっか…そっとしてあげよっか?それとも唯に言ってみる?』
「唯にだけは言うな!というか、オレらだけの秘密ってことに…」
『わ~い、二人だけの秘密~♪』
「何か喜んでるみたいだけど、実際そんな喜ばしいことでもねぇんだよな…」
―その後、1-A教室―
「はぁぁぁ~…」
「レイカちゃん、壊斗って何かあったの?」
‘朝からずっとああなんですよ。’
「そう…じゃあ!」
バチン!
「ってぇなオイ、何すんだ唯!」
「不良が弱そうなツラしてたらダメでしょ!シャキッとしろぉ!」
「そ、そうだな…へへっ、朝からビンタとはいい度胸じゃねぇかよ!」
「フフ…ホント手がかかるやつね、壊斗って。」
「うるせぇわ、バカ!ん?あれって…海神か?」
「ん?お、揃いに揃って仲ええやん。オレも混ぜてくれ。」
「うん、いいよ。」
「そんなことより、虎島君。蜂田がなんか探しとったぞ。」
「マジか、サンキュー海神!」
「せわしいやつやな…」
―一年フロア・CDE組方面連絡廊下―
「蜂田、一体なんだ、オレへの用ってのは。」
「聞いてくれよ、何でも最近オレのダチが結構ヤバめなイジメを受けてるんだ。オマエってほら…不良だろ?な、何とかしてくれよ。」
「…ククッ、いいだろう。オレには幻獣がついてるんだぜ。すぐに解決してやっから、大人しく待ってろ!」
「お、おう。ありがとな!」
(ん?あれ、今…ヤバいことを大声でいってしまった気がする!不良ってタイマンはるとかするケンカ重視のヤツらであって、決してイジメを解決なんて柄じゃない気が…)
|《オレはこの学校のアタマになって、誰一人傷つかないようなルールを作る!そんために…不良になる!邪魔するヤツは…ぶっ倒す!》
(そうだ…アタマになるって決めたじゃねえか。どんな些細なことであっても…止めねぇといけねぇものは止めねぇとなぁ!)
壊斗は教室へと戻った。
最初のコメントを投稿しよう!