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―その後、昼放課・屋上―
「『イジメを止めるために協力してほしい!?』」
「またまたおっかない依頼やなぁ…」
「ホントにすまねぇ!だけど…頼む!」
「分かったわ…でも、解決したらスイーツ一品おごってね!」
『わ、ワタシも食べたいなぁ~…ダメ?』
「ダメって以前にお前どうやって食べる気だよ!」
『あ、そっか…まぁいいや。それで、ワタシ達は何をすればいいの?』
「とりあえず二人はイジメられてる子を探してくれ。できるだけ小声で尋ねろよ。」
「『OK!』」
「よし、そうと決まればさっそく」
「待ちなさいよ壊斗、あんたはどうする気?」
「決まってんだろ、海神と一緒にイジメてるヤツらを暴いて叩く!」
「…でも、今すぐじゃなくて、放課後でもいいんじゃない?」
「そ、そうだな…ハハッ」
「それが妥当やな。」
(く~!こういう正義の味方って感…って、オ~イ!またしてもオレは謹慎すれすれの綱渡りをしなきゃいけないってか!でも…やるときはきっちりやってやる!)
ここで言う謹慎すれすれの綱渡りとは
〈イジメられてる子を助けるためにイジメてるヤツらを叩く〉ということをしたときに自分も加害者に成りかねないということである。―放課後・AB*組側廊下―
幸い(?)なことに海神は部活無所属だったため、壊斗と海神は動き出した。
「まずは蜂田だ!事件知ってそうなのアイツだから!」
「せやな、ここはオレが聞いてくる!」
「おう!頼んだぜ、海神!」
「おーい、蜂田君。ちと時間もらってもええか?」
「何?」
「あのさ。今朝言うてたイジメとる輩ってどんなんだったか分かるか?」
「う~ん、アイツ女だからあんま口開かないんだよ。でもあるとき、こう言ってた。‘6、7人の男の子に襲われた’ってな。」
「ほぉ…ありがとな!そんだけ話してくれたんやし、後はオレと壊斗に任しとき!」
「ああ、マジ頼むよ、二人とも。」
―一年多目的スペース―
「なるほど…集団イジメの可能性があるってか…でも、蜂田の情報からするともうひとつ原因があるはずだ!」
「ひとまず情報入ったことやし、八鳥さん達と合流しよか!」
「待て…ん?アイツら、何してんだ?」
壊斗は窓を開け、飛び出した。一年フロアは一階のため窓開けて飛び出しても打ち所が悪くない限り怪我はしない。
―外の自販機付近―
「オイ、オマエら!何やってんだコラァ!」
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