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Day3 襲来、センパイでも同級生!?
―摩歩呂川公園・運動広場―
この公園は中央公園と違い、運動目的で利用する人々のために専用のスペースがいくつか設けられている。
もちろん、市内の中高の部活もここを使っている。
「のどかな場所やなぁ~…ここらで寝転がったら何時間でも寝られそうや…」
青のウィッグが入った茶髪の少年はコンペイトウを口に頬張りながらのんびりと高校に向かって歩いていた。
次の瞬間、彼の方にサッカーボールが飛んできた。
「おっと、ボール遊び白熱しとったんか?ええことやけど、他の人に迷惑かけたらあかんぞ。」
少年はボールを持ち主の子供達に返してあげた。
「ありがとう、お兄ちゃん!」
「ええって、ええって!」
(さてと、ユニコーンは元気にしとるかなぁ…)
―その後、1-A教室―
「おはよう、壊斗!今日も幻獣と一緒なの?」
「おお、そうだぞ。契約してる以上は離れたりは出来ねぇみたいだからなぁ…」
「ふ~ん…で、幻獣を見る方法は見つけれた?」
「お前に頼まれた覚えもねぇし、てか見つかるわけねぇだろ!」
「そんなに怒んなくてもいいじゃん…」
『あのさ、ノートを使った筆談…ってのはどうかな?試してみようよ、壊斗!』
「その手があったか!ナイスアイデアだぜ、レイカ!」
壊斗は未使用のノートとシャーペンを取り出した。
「これでどうしようっていうのよ!」
「それ使って筆談しよって幻獣が言ってたから出してみた。」
「へぇ、結構頭いいんだね、幻獣って。」
『へっへ~ん、すごいでしょ!』
「威張るな、アホか!これくらいオレでも考えればすぐに思い付いたわ!」
ゴツン!
『…じゃ、早速やろうよ!よ~し…』
‘はじめまして、ワタシはレイカ!幻獣ユニコーンの子供です。この世界にとけ込むために人間の姿をしてるんだよ!’
「ちゃんと人間らしい名前があるんだ!それで?」
‘一応壊斗と契約したから実体化は出来てるけど、どういうわけか声を聞くにはワタシから取り憑くか、壊斗ともっと強い契約を結ぶ必要があるみたい。’
「なるほどね…ねぇ壊斗、その、レイカちゃんが言ってる強い契約ってやつを結んでくれない?」
「お前は幻獣が見たいのかよ!」
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