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我々の力も大分使い果たしてしまっており、今来られたら持たないのです。
申し訳ありません。のと様を危険にすると分かっていながらこんなお願いをすることをお許しください。どうか、お子をお護り頂きたいのです」
深々と花苗は頭を下げる。
本来はその一族の内で行うことだが、出来ないならば、道を外していない事柄には手を貸すのもまた役目だ。
「分かりました。そのお話、承りました。
それで、お子様は?」
「此処に…」
花苗がテーブルの上に大事に抱えて持って来ていた風呂敷から桐の箱を出した。
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