3.お子様来たる

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此処へ来させて頂く気配は今、皆の力で隠しております。 「分かりました」 昇はまずは先に、桐の箱に手をそっと添えて、トントンと合図をした。 「のと様、お子の力が…」 「大丈夫ですよ。後でお子様と少しお話をしたいのですが、いいですか?」 「はい、大丈夫です。本家から、のと様に了承を頂けるならお任せいたしますと…」 「分かりました。花苗さん、安心して、お疲れを取られてください」 昇は花苗に用意していた羊羹の入った紙袋を渡し、花苗の手のひらにお守りを乗せる。
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