3.お子様来たる

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茜に実体は無い。理不尽に討伐され、大切は人を守ろうと(たま)が残った。 縁あって昇と出会い、今は昇の身体に住んでいる。 人が妖を身体に入れると融合してしまうのがほとんど。妖の意識が残っていたとしても、混ざり合ってしまう。それでは人であって人では無くなってしまう。 昇の身体は妖を入れても融合しない。人として妖と向き合う為に、融合もできるが敢えてしないのである。 茜の光の中の姿は狐…と言っても、あの可愛い狐の姿では無い…怒らすと中々迫力がある。 昇にはどんな姿でも可愛いのであるが。 クスクスと笑い茜の姿を見送った。
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