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昇は椅子に座って、真正面からニコニコのまま、問いかける。
その瞬間、またお子様が動こうとしたが、動けない。
「動けないでしょう。ご無理なさらず。
さて、お子様は何故このようなことをなさるのですか?」
茜は「のと様、コワっ…」と呟く。
勝手が違う様子に戸惑いを見せ、お子様が声を出した。
「我は次期当主になるもの。この力があれは隠す必要はない。まして人の世話になるなんて…」
「ほう、力ですか?あなたはたまだ産まれたばかり、何故そのようなことがお分かりになる」
「我には先祖の記憶がある。また我に仕える者がいる。妖よりおとる人に力を借りるとは、お父上と花苗は何を考えているのか!」
昇は魂の言葉をジッと見つめながら聞いている。
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